2011年8月1日月曜日

「亡霊軍団の進撃」あらすじ:セッション5 奈落の疫病

以下は6月15日にRole & Roll Stationで行われたD&D Encounters シーズン4「亡霊軍団の進撃」第5回セッションのあらすじになります。

完全なネタバレになりますので隠します。


ネンティア谷に冬がやって来ていた。分厚く積もった雪はインヴァネス周辺の野山を、静かに白く覆っていた。古城インヴァネスの廃墟に町を打ち立てるのを君たちが手伝ってから6ヶ月、移住者たちは家や仕事場を建て、周囲の谷間に畑を作り、ハンマーファストへ向かって北側へと街道を延ばし始めていた。入植者たちの懸命な労働と、そしてハーケンウォルドの村が南側へも交易の範囲を広げてくれたことで、かつては崩れた石組みでしかなかった場所はインヴァネス村として賑やかに富み栄えていた。そうして幽霊塔はというと、中へ入り込もうとありとあらゆる試みがなされたにもかかわらず、その試みはことごとく失敗し、未だに手つかずのままそこに存在しつづけていた。

そんなある日の夕刻、冒険者たちは居酒屋で奇妙な噂を耳にする。最近どうやらハーケン森で多数のクリーチャーが奇妙な病気に侵されて、死んでいるというのだ。その病気に掛かると体の中から奇妙な赤い結晶体が皮膚を突き破って出てくるのだという。そしてその病魔に侵されると、例えおとなしい森の鹿でさえ、猟師に対して牙を剥いて、襲い掛かってくるのだという。

その様な噂を聞いていると、突然慌ただしく居酒屋のドアが開かれて、スプリンターシールド師が入ってくる。師は冒険者たちとファルディラが食事をしているテーブルの前までやってくると、全員に聞こえる様に告げた。

「一緒に来て、直にその目で確かめてもらった方がいいだろう。偵察にやったものが戻ってきたが、酷いことになっている」

スプリンターシールド師に連れてこられた場所には、男性の亡骸が6体、2列に整列して横たえられていた。亡骸はひとつ残らず、無数の赤い結晶が皮膚を破って飛び出していた。誰もがこの様な病をこれまで一度でも見たことは無く、皆が当惑していた。マルグラムによると、彼らは森で木を伐採するきこりたちの一団で、今朝がた出発した時には全部で12名いたらしい。その内の6名だけが、こうして夕刻にインヴァネス村に帰り着いたのである。

冒険者たちが傷の状態を見ようと思って近づいた時、死んだと思われていたきこりの一人が目を開けて、冒険者の体を掴み、しわがれた弱々しい声で途切れ途切れにこう告げた。

「森の魔物……疫病……水、飲んだ……他の連中、きっとまだ生きてる……」

全てをしゃべり終える前に、男はこと切れた。
すぐさまスプリンターシールド師は、他のきこりたちを捜索する部隊を編成した。もちろん冒険者たちにもその任務が与えられた。そのうえスプリンターシールド師は、自らも捜索隊に加わると言い出し、マルグラムと口論になった。マルグラムはインヴァネス城に張られた浄化の儀式の結界は、スプリンターシールド師が死ぬと効力を失ってしまうのだと主張した。だが結局、師のあまりにも強硬な姿勢にマルグラムも最後は、折れざるをえなかった。彼は冒険者たちになんとしてもスプリンターシールド師を生きたまま連れ帰るよう強く頼むのだった。

冬のハーケン森の中を捜索する冒険者たちは、ついに6人の人影を発見する。だがしかし、彼らは既に先に死んだきこりたちと同様の病に侵されているようだった。そして死んだ彼らと違って、この生きているきこりたちの目は狂気に侵されており、獰猛な雄たけびを上げて冒険者たちに襲い掛かってくるのである。

冒険者たちは苦渋の決断をもって、きこりたちを切り伏せた。彼らは既に完璧に正気を失っており、その攻撃は決して統制のとれたものではなかった。スプリンターシールド師も信仰呪文を駆使して冒険者たちを助け、気の狂ったきこりたちの一団は、瞬く間に一掃されたのだった。

※このあらすじはD&D Encountersの大まかなストーリー・プロットを説明するためのもので、必ずしも実際に行われたセッション内容を、100%反映している訳ではありません。

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